[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
週末は友達の家に集まった。
友達は既婚で、料理上手で手芸が得意な専業主婦。
レース編みのコースターに、いれたてのコーヒー。
手作りのパンやケーキ。
妊娠のための雑誌が本棚にさしてあって、
「はやく子供が欲しい」
と微笑む。
帰宅した私は、凹んですっかり調子を崩してしまった。
なんで・・・私は、こんな私なんだろう・・・。
せめて、人並みになろうと心を殺して努力できた、
数年前の状態に戻せたら・・・。
もう、気持ちを押し殺すだけの気力が残っていない。
感情のままに凹んで、動けなくなってしまう。
メールが来ていた。
同じ本に文章が掲載されている、モノ書き仲間からだった。
それを読んで、私はたじろぐ。
彼女は大学院を出ていて、育ちが良さそうで・・・。
周囲にモノを書くことを認められていて・・・。
なんの環境もない私。
雑草のように自分で育って、独学で勉強して書く私。
書かなければ生きていけないと思う一方、どこか恥じてもいる。
「私なんか・・・人前で文章を書けるほどの能力も環境も才能もないのに・・・!」
だって、誰もほめてくれない。
私が勝手に書いているだけ。私の周囲は、私が「書く」ことに対して、沈黙沈黙沈黙。
その沈黙が、私は「本来、書くべきステイタスの人間じゃない」ということを教えてくれる。
母は私が夜中までワープロに向かって何か書いているを嫌っていた。
「何をやってるのよッ!カタカタカタカタ夜中までキーボード叩いてッ!」
と、よく怒鳴り込まれた。
ダンナさんは、「頭の悪い文系少女が、なんか書きたがってる」ぐらいに思っていたようだ。
ダンナさんの進学校時代の友人は、モノ書きを目指していたわけでもないのに、
会社をやめて突然、ミュージシャン兼文筆業になった。
アッサリと夢を叶えるエリートを見ているダンナさんにしてみれば、
私が何かを目指しているなんて、「お笑いぐさ」だよね。
非難が胸に刺さる・・・。
私は勝手に書いている。
分不相応な場所で、分不相応なことを。
パンを作ったり、レースを編んだりできたら、私はもっと価値のある女性だった??
ダンナさんに聞いても、微妙な返事が返ってくるだけ。
ひと部屋を埋め尽くす、本の山を見るのが、時々苦しい。
文筆業につくんだ、と志と夢を抱いて努力した跡・・・まるで夢の廃墟だね。