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すこし気持ちを吐き出させてください。 不安で息がつまりそう。 2007年、29歳で結婚して転居。 ずっと精神不安定です。
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先週はまた不安が爆発して泣いてしまった。
いつも隣にいるダンナさん、知り合って十年にもなるし、いまさら珍しい顔でもないのに、隣の横顔を見ながらときどきものすごくヘンな気持ちになることがある。

私は・・・本当にこの人と結婚していて、これからこの人の元にずーーっといるんだ・・・と思うと、ものすごく不思議な気持ちになる。

柔和な彼の顔を、知らない人を見るような気持ちで見上げて、でもそんなことを本人には言えないので、黙って不安に耐えている。

まさか彼と付き合うことになると思わなかったし、まさかまさか結婚するとも思わなかった。
誘われて遊びに行くようになって、
「彼氏」とか「恋愛」とか、そういうコトバをちらつかされて、でも部活内恋愛だったので、私はイヤだった。

「いまは誰とも付き合う気持ちはありません」

別に彼に対してじゃなくて、会話の流れでそう言った。
その途端、彼の顔が冷徹にくもり、三白眼を冷たく光らせて彼はせせら笑った。

「ふん。誰が付き合ってくれなんて言った?」

・・・部内での彼は、面倒見が良くて頭が良く、あたたかいと評判だった。
ところが、デート?を重ねるたびに、彼の内側にたゆたう黒い霧が見えてくる。
怖い!と思った。
私は彼が怖い。

正式に付き合ってくれと言われたのは、「誰が付き合ってくれなんて言った?」事件から、二年が経ったころだった。
私は返事をしなかった。
返事をしないまま一ヶ月以上が過ぎた。
あの事件以来・・・私は彼が嫌いだったはず。
仕事先に毎週押しかけてきた彼は言った。

「嫌いでもいいから!僕のこと嫌いでいいから付き合って!そのうち好きになってくれればいいから」

仕事でボロボロだった私は、弱って救いが欲しかった。
なんでもいいからすがりつきたかった。
なしくずしに付き合った。

彼の「冷酷さ」は、それからも時折あらわれた。
私は彼に対してどんどん冷淡になり、付き合ってるのか付き合ってないのかわからない時期もあった。

「子供なんて嫌いだから」
「結婚したからって、女にぶら下がられるのはゴメンだ」
「オレが稼いだ金はオレの金」
「死んでも嫁子供に財産は一銭も残したくない」

愛か恋かはわからないけど、情はそのうちわいてくる。
頭の回転が速く、多趣味で物知りな彼を、私は好きになっていた・・・かもしれない。わからない。
でも、そうやって彼にクギを刺されることで、私は漠然と、

あー、この人と結婚は無いんだろうな。
もしあるとしたら、私が念願かなえて著述業で収入を得るか、公務員にでもなって、
彼に絶対に迷惑をかけない「自立した女」になった時だろうなと思った。

イナカのソコソコの家の人だし、そのうち見合いでもして結婚するのかもしれない、と思った。
どちらにせよ、私が彼と結婚することはないはずだった。

私の25歳の誕生日に、珍しく緊張した面持ちの彼に、
「あのね・・・きみももう25で焦ったりするだろうし・・・言うよ・・・け、結婚・・・を考えているから・・・」
と言われて、死ぬほどびっくりした。

なんで私!?

収入いまいち、美人でもない、彼をほったらかして、冷淡にあしらってばかりの私なのに・・・。
私は相手にしなかった。
彼の性格からすると、「ほんとにぃ!」なんて目をキラキラさせた瞬間、「ばーか!おまえなんかと結婚するわけねーだろ」とか「金もないくせに嫁にいけるのかよ」とか言うに決まっていると思った。
いつもそうやって、私に純粋でいることを先回りして禁じる彼だ。
本当に本当に私の人生が行き詰まり、しぶしぶ結婚を決めたときは、28歳になっていた。
結婚が決まってからも、彼の本質的な冷たさは変わらなかった。

私は家で毎日泣いていた。

その彼も、結婚してから発狂した私に手を焼き、いまではすっかり優しくなった。
だけど今でも、私はやっぱり彼が怖いのだ。
黒い霧を抱えた彼の心が。
私を包んでくれるこの「やさしさ」は偽物か、あるいはゲージのように使い果たすと、押さえつけられていた黒い霧が吹き出してくるのかもしれない。

家事いまいち、子供うまない、美人でもない、収入しょぼしょぼ。
そのうえ、情緒不安定の問題あり。

彼は私に、何を期待しているんだろう。
私は期待にこたえられているのだろうか。
ある日とつぜん、彼が私に興味を失って、ポイ捨てにされるかもしれない。
望むインセンティブを得られなければ、いないも同然に扱い、追い出すことで「デキの悪い娘」の存在を抹殺しようとした、私の両親みたいに・・・いつか私を、捨てるかもしれない。

「どうしてそんなにやさしいの!?」
「昔、冷たかったじゃん!」
「もっと意地悪な人じゃん!」

めそめそしながら訴えたら、彼は困っていた。
「過去はどうでもいいじゃん。いまは優しいんだし」
そう言われても、私は怖い。どうしようもなく怖い。
彼の中の黒い霧・・・「ハイドさん」と名づけた彼の中の冷酷な人格が。
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